幼児から大人まで、楽しくお金を学んで夢を叶える!
こどものお金先生 田浦まみ です。
【簡単なプロフィール】
1級ファイナンシャル・プランニング技能士
親子で参加できる、子どものためのお金のセミナーを開催。
「楽しみながら学ぶ」をモットーに、はじめてのお小遣い~実践的な投資に至るまで指導。
プライベートでは4歳男の子のママ。
元銀行員 → 東京キッズマネースクールうちゅう校 代表講師
そんな風に悩んでいる親御様、多いのではないでしょうか?
この記事では、子どものおこづかい制度を始めたいと思っている方に、お子さんがぐんぐん成長する「おこづかいの始め方」をお伝えしていきます。
「とにかく手っ取り早くマネー教育を始めたい!」という方には「キッズマネースクール」がおすすめです。
マネー教育のプロが考案した、小さなお子さんでも「楽しく遊びながら」お金の勉強ができるコンテンツがそろっています。
スクール内には親御さん向けの「ミニセミナー」もあり、おこづかいについてもお伝えしています。
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おこづかいのねらい
おこづかいの目的は、お金の大切さを理解し、自分で管理する力を育むことです。
子どもが将来自立し、豊かな生活を送るための準備として、おこづかいは最適な教育ツールと言えます。
なぜなら子どもは、一番身近な大人である「親のお金の扱い方」に最も影響を受けるからです。
お金との付き合い方は学校では習いません。
だからこそ、親がお金との付き合い方を上手に導いてあげる必要があります。
そこで役立つのが「おこづかい制度」です。
おこづかいを通して幼いころからお金に触れ、年齢にあわせて扱うお金が少しずつ増えることで、自分に合ったお金の使い方を自然に身に着けることができます。
お金の話をタブー視することなく、親子でたくさんお金の話をすることが、お子さんの「生き抜く力」を育てます。
いつから始める?
オススメは「4歳から小学校低学年」です。
お子さんがお金の概念をわかっていればスタートできます。
お金の概念がわかっている状態というのは、「お金を入れないとガチャガチャが出てこない」というようなことがわかっている状態です。
例えば、スーパーに連れて行くと棚に並んだお菓子を勝手に開けてしまうようなお子さんは、まだお金の概念がわかっていません。
「商品はお金と交換するもの」という理解ができるのは、年齢で言えば早くて3歳頃からかと思います。
ただし3歳ですと、お金をおもちゃにしてしまったり、管理が難しいと思うので、個人的には4歳以降のスタートをおススメしています。
「4歳で始めるなんて早いんじゃない?」と思われるかもしれません。
ですが、金融教育の先進国であるイギリスでは、3歳~5歳という未就学児の内からお金の学習がスタートします。
その後、小学校高学年では「債務」「保険」などを学習するカリキュラムが組まれているそうです。
国際的な観点からも、4歳児にお金の扱い方を教えるのは、決して早すぎることはないと言えます。
また、小学校入学前に始めれば、おこづかいを通して簡単な計算を教えることができるので、入学後に算数でつまずかないための準備にもなります。
とはいえ、お仕事や家事で忙しいご家庭も多いかと思いますので、小学校入学のタイミング、もしくはそれ以降に初めても十分遅くはありません。
おこづかい制度は、親主導で進めていきますので、ご家庭に余裕があるタイミングで無理なく始めて、継続していただければ大丈夫です。
ただし、成長に伴って親と一緒に過ごす時間が少なくなり、行動範囲を把握しづらくなることから、遅くとも小学校中学年にはスタートしたいところです。
あげ方は?
おこづかいの渡し方は4種類に分けられます。
- 定額制
- 報酬制
- 都度制
- ハイブリッド制
それぞれのやり方のメリット・デメリットをご紹介します。
マネー教育的なおすすめ度もお伝えしますので、ご家庭の考えに合ったやり方を取り入れてみてくださいね。
定額制
「毎月〇日に××円と決めて渡す方法」です。【おすすめ度:★☆☆】
メリット | 毎月決まった金額が手に入るので、計画性や自己管理能力が育つ |
デメリット | 何もせずにお金が入ってくるのでお金の大切さを感じにくい |
「定額制」は収支計画が立てやすく、お金のやりくりが上手になりますが、実はマネー教育的にはあまりオススメできません。
なぜなら、大人になると収入を得るためには働かなければいけないことが一般的だからです。
おこづかいの源である親の収入も、雇用形態の多様化や経済環境の変化により、いつまでも安定的である保証はありません。
「終身雇用」「年功序列」の過去のものとなった現代社会において、重要なのは「稼ぐ力」ではないでしょうか。
何もしなくても固定額が入ってくる状態だと、お金を得るための努力や工夫、苦労などを経験できないため、せっかくのおこづかい制度を活かしきれません。
もしこの方法を取り入れたい場合は、後に紹介するほかの方法と組み合わせて運用するのがオススメです。
報酬制
「お仕事をしたら××円」と決めて渡す方法。【おすすめ度:★★★】
メリット |
・労働の対価としてもらえる認識が強いため、お金を大切にする意識が芽生える ・自分に与えられた役割が明確になることで責任意識が育つ |
デメリット |
・お手伝いはやって当たり前という考えの家庭には不向き ・報酬がないと何もやらなかったり、何かに対して常に報酬を求める子になる可能性がある |
マネー教育的にオススメの方法の一つが、こちらの「報酬制」です。
欧米では「ノーワーク・ノーペイ」という成果主義の考え方が根付いており、子どものおこづかいにも「報酬制」が多く導入されています。
「お手伝いをしたらおこづかいをあげる」というやり方でもいいのですが、それよりもベターな方法があります。
それは、子どもと話し合い、本人が希望する「家の中の仕事」を子どもに任せることです。
大人の仕事と同じように、自分が任された仕事を自主的に責任をもってやってもらい、その対価としておこづかいを渡します。
「お風呂そうじ」「ゴミ出し」「お皿洗い」「植物の水やり」など、子どもでも任せられる仕事はたくさんあると思います。
仕事をすることでお金を手に入れる大変さに気づいたり、家族の一員であるという責任感を感じてもらうことができます。
さらに、家事を自分ごととしてとらえ実行することで、将来的な自立にも一歩近づきます。
「でも、お金をもらわないと何もしない子になるのでは?」と心配される方もいるかと思います。
そうならないためには、仕事かどうかは関係なく、「自分の身の回りのことは自分ですること」「やりたいことより、やらなければいけないことを優先する」などといった考えを、繰り返し伝えていくことが大切です。
また、「うちの子にはまだ家の仕事は任せられない」「自分でやったほうが早い」と思われる方もいるかもしれませんが、まずは先入観を捨ててやらせてみてはいかがでしょうか。
初めは失敗したり、親が思うレベルのクオリティではなく余計に時間がかかったり、手を出したくなると思います。
ですが、何度も繰り返すうちに上達していきますし、どうしてもできない仕事であれば他の仕事を選びなおしても問題ありません。
仕事をやろうと思うお子さんの気持ちが何より素晴らしいことです。
子どもが「自分でできた!」と思えるように、そっと見守る気持ちを忘れないでくださいね。
都度制
必要な都度、必要な分だけ渡す方法。
「何にいくら必要なのか?どうしてそれが必要なのか?」を、子どもに説明してもらう。【おすすめ度:★★☆】
メリット | プレゼン能力や交渉力が鍛えられる |
デメリット | お金の管理能力が育ちづらい |
欲しいものがあるときに子どもが親を説得する必要があるので、表現する力や論理的思考を鍛えることができるので良い方法といえます。
ですが、必要な都度お金を渡していると、お金を貯めたり計画的に使うという経験ができなくなってしまいます。
また、親を納得させる交渉をするのは、おこづかい制度を導入したばかりの幼児や小学校低学年のお子さんにはレベルが高すぎて、運用がうまくいかない可能性が高いです。
もしお子さんのプレゼン能力や交渉力を高めたいということであれば、「都度制」を選ぶ以外にも方法はあります。例えば、
- おこづかいは「報酬制」にして、子どもがおこづかいで買ったものを「どうしてそれを買ったのか、なぜそれを選んだのか」などを発表してもらう
- おこづかいは「定額制」にして、必要なタイミングで値上げ交渉に挑戦させてみる
といった方法が考えられます。
いずれにしても、お子さんのできそうな範囲で無理なく取り入れてみてくださいね。
ハイブリッド制
複数の方法を組み合わせた方法。【おすすめ度:★★★】
例えば「ベースは定額××円で、家のお仕事をしっかりこなせた分は上乗せ」といったイメージです。
今まで紹介したやり方を、ご家庭の状況に合わせて組み合わせてアレンジすれば、それぞれの方法のいいとこどりができるのでオススメです。
金額を決める
「いくら子どもに渡すのか」に関して結論を言うと、各家庭の状況によりけりなので決まりはありません。
次のステップで具体的な金額を考えていくのがおすすめです。
- お金の使い道を洗い出す
- 使い道を分類する
- 金額を決める
お金の使い道を洗い出す
まずは子どもに関するお金の使い道をリストアップしてみることをオススメします。
- おもちゃを買うお金
- 洋服を買うお金
- 食事のためのお金
- 休日に出かけるためのお金
- 習い事にかかるお金 など
ポイントは、子どもにおこづかいで払ってほしいものだけではなく、引き続き親が払おうと思っているものもリストアップすることです。
できればお子さんも交えて一緒に考えるか、親が考えたものをお子さんに見せてあげます。
自分にかかるお金が可視化されることで、お金の大切さや親への感謝の気持ちを育むきっかけになります。
使い道を分類する
リストアップができたら、次はお金の使い道を次の4つに振り分けていきます。
- 子どもが自由に使うお金(例:ガチャガチャなどちょっとしたおもちゃ)
- 子どもが貯金するお金(例:高価だけどどうしても欲しいゲーム)
- 子どもが他人のために使うお金(例:家族への誕生日プレゼント、募金)
- 親が払うお金(例:学校で使う文房具、習い事の月謝)
①~③が、子どもがおこづかいでやりくりしていく内容です。詳しく説明していきます。
①子どもが自由に使うお金は、今欲しいものや日常生活の中でかかるちょっとしたものに使うイメージです。
子どもが欲しがるもので、親の立場だと「買えるけどできれば買いたくないもの」ってありませんか?
例えば、我が家ではコンビニに行くと頻繁に「100円程度の小さいパックジュース」をおねだりされます。
個人的にはあまり買いたくないのですが、「自分のお金で買うもの」の中に入れています。
「欲しかったら自分で買ってね」というわけです。
ただし、家庭の方針でどうしても買ってほしくないものがあれば、事前にルールを決めておくといいですね。(衛生的に不安なものは買わないなど)
②子どもが貯金するお金は、高くてすぐには買えないけど欲しいものが当てはまります。
お子さんが欲しがっているゲーム機やおもちゃなどがあれば、それを買うためのお金を貯めさせるようにします。
もし欲しいものがなくても、「欲しいものができた時のために貯めておこうね」と言って貯金してもらいましょう。
あらかじめ貯金することを組み込んでおけば、「貯金は余ったらするもの」という考えではなく、「収入から先取りしておくもの」という意識が根付きます。
③子どもが他人のために使うお金は、身近な人への贈り物や、寄付のためのお金です。
寄付はリターンが目に見えないので、子どもが理解するのは難しいと思われるかもしれませんが、こんな風に説明してあげると良いと思います。
「世界には困っている人がたくさんいて助けてあげたいよね。だけど自分だけでは遠くに行けないし、問題を解決する力がない。そこで、困っている人を助けることができる人にお金を使うという形で、お手伝いをすることができるんだよ」
もし寄付が難しければ、もっと身近な家族の人や友達へのプレゼントでも十分です。
大切なのは、他人のために何かしてあげたいという気持ちを感じてもらうことと、それを実現するやり方を教えてあげることです。
実はこの「他人のために使う」という概念は、将来「投資」を教えるための準備にもなります。
投資は本来、「私たちのために役立ってくれている会社を応援したい」という気持ちがベースにあるはずです。
そういった気持ちなしに投資を始めてしまうと、「自分が儲かればいい」という利益主義に陥ってしまいます。
マネー教育が目指す「豊かな心」とはかけ離れてしまいますので、他人のために使うという思考を育てるのはとても重要なことです。
最後に④親が払うお金ですが、最初はほとんど親が負担するものばかりになると思います。
まずは、親がどんなものを払っているかを知るだけでもお子さんの教育になるので問題ありません。
お子さんの成長に合わせて、徐々に必要経費の支払いを任せていきましょう。
金額を決める
先の①~③が決まると、必要な金額が見えてくると思います。
貯金して買うものについては、目標額を貯金する期間で割って月額を計算します。
他人のために使うお金は、おこづかいの5~10%程度が目安です。
先の①~③の合計額が、家計的に問題なければおこづかいの月額は決定です。
一般的に、小学生の毎月のおこづかいは「学年×100円」と言われたり、「平均1,000円程度」というデータもあります。
もしかすると、決めた金額が一般的な金額とはかけ離れている場合もありますが、きちんと使い道の計画を考えて導き出した金額であれば問題ありません。
絶対に避けたいのは、計算根拠のない過剰なおこづかいです。
子どもの金銭感覚を十分に育てることができませんし、金銭トラブルに発展する可能性があります。
また、実際におこづかい制度を始めてみたら、金額の見直しが必要になることもあります。
その際も、お子さんに「○○ちゃん家はもっともらってるよと言われたから」といった曖昧な理由で安易に金額を変えないように注意します。
もし金額を変更するなら、お子さんときちんと話し合って本当に必要なのか議論したり、ゆくゆくはお子さんが値上げ交渉のプレゼンをできるようになると良いですね。
契約書を作ろう
「おこづかい制度」をお子さんの教育に最大限活かしたいと思う方におすすめなのが「おこづかい契約書の作成」です。
「え?子どもに契約書?」と驚かれるかもしれません。
大人は家や車など特別な買い物をするとき、契約書を交わしますよね。
それと同じように、子どもとの大事な決まりごとを契約書として交わしてほしいのです。
ルールを守ることの大切さを知るきっかけになりますし、決まりを守れなくなりそうになった時にルールを再確認することもできます。
また、子どもを子ども扱いせず、一人の人間として認めてあげることが自己肯定感の向上にもつながります。
なお、契約書を作るからには、親も約束を守らなければいけないことをお忘れなく。
大切なこと
子どもを見守る
金額の大小にかかわらず、渡したおこづかいがきちんと計画通りに使われて(貯金されて)いるかどうかフォローは必要です。
ただし、あらかじめ決めたルールの範囲内でのお金の使い方には、細かく口出しをしないようにしましょう。
あくまで子どもの自主性にまかせ、その代わり責任は取らせるスタンスでいることが大事です。
失敗を恐れない
お子さんがお金を持つと、いらないものを買ってしまったり、お金をなくしたりなどいろいろな「失敗」をしてしまうことがあります。
ですが、実はこの「失敗」こそがマネー教育で一番経験してほしいことなのです。
マネー教育はいわば「お金と付き合う練習の場」ですので、失敗しても挽回がききます。
もしこれが大人になってからの失敗だったらどうでしょう?
子どもがする400円の損と、大人がする4万円の損、どちらがダメージが大きいでしょうか?
子どもだからこそ、失敗してもリカバリーできるチャンスが大きいですし、再チャレンジすることもできます。
失敗を恐れずにどんどん挑戦していきましょう。
無理をしない
最後になりますが、実は一番お伝えしたいことが「無理をしない」ということです。
変化が激しい時代の中で、お子さんにはお金に強くなってほしいと思う気持ち、私も子育てをしているのですごくよくわかります。
お子さんのために、マネー教育をしたいという親御さんの思い、とても素晴らしいと思います。
でも今の子育て世代はとっても忙しいですよね。
仕事も家事もこなして子育てにもきちんと向き合う、普通は全部を満足にこなすことはできません。(稀にできてしまう人がいますが、それは超人です(笑))
これまでお伝えしてきたおこづかい制度のやり方を、「忙しくて始める余裕がない」「やってみたいけど挫折しそう」と思われるのは至極普通のことです。
お子さんにマネー教育をできていなくても、決して自分を責めないでください。
今の日本では、お金に関してはきちんと教育できていない家庭のほうが多いですから。(だからこそ、少しやるだけで他人より抜きんでるんですけどね)
マネー教育は、親が子供を導く力がどうしても必要になるので、親自身に余裕がないときはどうか無理をせずお休みしてください。
気持ちに余裕がないと子どもへの接し方もキツくなりがちなので、下手をするとお金にもマイナスイメージを抱いてしまう可能性もあります。
ちょっと余裕ができた3連休に始めるとか、気持ちも新しい年始のお休みに始めるのでも十分です。
無理せず親子で楽しく取り組んでくださいね。
まとめ:おこづかい制度は教育に最適
お子さんがぐんぐん成長する「おこづかいの始め方」をお伝えしました。
おこづかい制度は、やり方を工夫すればお子さんの様々な能力が伸びていくこと間違いなしです。
ぜひご家庭で試してみてくださいね。
とはいえ「始めるまでがちょっと大変…」と思った方へ、すぐにできるマネー教育として「キッズマネースクール」に参加してみてはいかがでしょうか?
マネー教育のプロが考案した、小さなお子さんでも「楽しく遊びながら」お金の勉強ができるコンテンツがそろっています。
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