新一年生のお金教育|小学校入学で迷いやすいお金の教え方
小学校入学。 ランドセルや学用品の準備に追われながら、ふと気になることはありませんか?
「一人で通学するようになったら、お金はどうしよう」
「友達が持ってるものを欲しがったら、どう答えよう」
「そもそも、お金のこと、ちゃんと教えられているのかな」
幼稚園・保育園までは、ほとんどの時間を親と一緒に過ごしていました。
でも小学校に入ると、通学、給食、友達付き合い――親の目が届かない場面が一気に増えます。
そんな環境の変化とともに、「お金との付き合い方、どう教えればいいんだろう」という不安が、多くのママの心に浮かんでくるのが、この時期です。
この記事では、新一年生の生活に即したリアルな場面をもとに、「今、何を意識すればいいのか」を整理していきます。
新一年生だけでなく、進級全体を通したお金教育の考え方は、こちらの記事でまとめています。【新学期からのお金教育スタートガイド】
なぜ「新一年生」はお金教育で迷いやすいのか
幼稚園・保育園までと違い、小学校に入ると子どもの世界は一気に広がります。
・通学という「親の目が届かない時間」が増える
・学校生活で「みんなと同じ」が強くなる
・お金や持ち物に対する価値観の違いが見え始める
これまで家庭の中だけで完結していたお金の話が、学校・友達・社会とつながり始めるのが、新一年生です。
だからこそ、「何をどこまで教えればいいのか分からない」と感じやすくなります。
新一年生が出会う「はじめてのお金シーン」
1. 通学・移動に関わるお金
地域によっては、電車やバス、ICカードや定期券を使うケースもあります。
初めて子どもにお金を持たせるとなると、親も不安ですよね。
子ども自身も、「なくしたらどうしよう?」「ちゃんと使えるかな」と、お金を持つことに緊張しています。
だからこそ、入学前に一緒に練習しておくと安心です。
入学前にできる準備と練習
ICカードの扱い方を一緒に覚える
・駅やコンビニで一緒にチャージしてみる
・「この数字がお金だよ。1,000円チャージすると、1,000円分使えるんだ」と説明
・最初は交通費だけに限定し、「お菓子やジュースには使わないよ」とルールを決める
・週に1回、残高を一緒に確認する習慣をつける
通学ルートを一緒に練習する
・通学路を地図で確認し、実際に一緒に歩いてみる
・改札の通り方、電車の乗り方を何度か練習する
・定期券の区間外に出たらチャージ分から引かれることを伝える
・困ったときは「駅員さんに助けてくださいと言う」練習をする
入学前に何度か一緒に練習することで、子どもの不安も、親の不安も、少しずつ減っていきます。
2. 給食費・学校のお金という存在
給食費や教材費など、子ども自身が直接支払わないお金も増えます。
子ども:「給食、おいしかった!」
親:「よかったね。給食は、給食費っていうお金を払って、給食の先生が作ってくれてるんだよ」
子ども:「ママが払ってるの?」
親:「そうだよ。毎月、学校に払ってるんだ」
見えないお金を言葉にすることで、お金が誰かの仕事や支えによって成り立っていることを伝えていきましょう。
3. 友達との関係とお金
新一年生になると、「あの子は持っているのに」「みんなは買ってもらっているのに」と、友達との違いに気づく場面が増えてきます。
ここで大切なのは、「よそはよそ、うちはうち」で終わらせないこと。
子ども:「〇〇ちゃんは毎日お菓子買ってもらってるのに、なんでうちはダメなの?」
親:「おうちによってルールが違うんだよ。うちは週1回って決めてるの。その代わり、好きなお菓子を自分で選べるでしょ?」
理由を添えて伝えることで、子どもは「違いがあること」を自然に受け止められるようになります。
4. 文房具の買い足し・遠足のおやつ代
小学校に入ると、鉛筆が短くなった、消しゴムがなくなった、といった「買い足し」が日常的に発生します。また、遠足のおやつ代など、「自分で選んで買う」という経験も出てきます。
親:「遠足のおやつ、300円以内で選んでみようか」
子ども:「これと、これと、これ!」
親:「全部でいくらかな?一緒に計算してみよう」
子ども:「えーと…350円!」
親:「300円以内だから、あと50円減らさないとね。どうする?」
子ども:「じゃあ、このチョコはやめる」
こうした小さな経験の積み重ねが、「限られた中で選ぶ」という感覚を育てていきます。
新一年生のお金教育で大切にしたい考え方
教えるより「一緒に考える」
新一年生は、まだ自分で判断する経験が少ない時期です。
先回りして決めすぎない、失敗しそうだから止めすぎない――「どう思う?」「どうしたい?」と問いかけることで、お金を「自分ごと」として考える力が育っていきます。
我が家では、息子が1年生になったとき、「筆箱を買いに行こう。予算は1,000円ね」と伝えて選ばせてみました。最初は1,500円のものを選びましたが、「予算オーバーだよ」と言うと、自分で800円のものを選び直しました。
失敗してもいいんです。小学生のうちは、失敗できる貴重な時期です。
親の背中を見せる
子どもは、親の言葉より行動をよく見ています。日常の中で、親がどうお金を使っているのかを見せることが大切です。
「ママはこっちの牛乳にしたよ。いつもより安いし、量も多いから」
「このお菓子、美味しそうだけど、今日は予算オーバーだから見送るね」
こうした小さな声かけが、子どもの中に「選ぶ基準」を少しずつ育てていきます。
新一年生のお金教育でやりがちなNG行動
全部親が決める
「これを買いなさい」と親が全部決めてしまうと、子どもは自分で考える機会を失ってしまいます。予算を伝えた上で、「どれがいいと思う?」と問いかけることで、子どもは自分で選ぶ経験ができます。
「お金がないから」で終わらせる
「お金がないからダメ」は、子どもに「お金がない=悪いこと」という印象を与えます。「今月は他のことにお金を使う予定だから、今回は見送るね」と伝える方が、子どもは納得しやすくなります。
「お金がないからダメ」と言ってしまいがちな場面については、年齢別の伝え方をこちらで詳しくまとめています。
▶ 子どもに「お金ない」と言ってしまったときの対応
まとめ|新一年生のお金教育は「これから」でいい
小学校入学は、お金教育のゴールではなく、スタート地点です。
通学、給食、友達関係、文房具の買い足し――新しい環境の中には、お金について考えるきっかけがたくさんあります。
今日からできる小さな一歩:
・通学のICカードについて、「これは何のお金?」と話してみる
・給食を食べた日に、「給食費を払ってるんだよ」と伝えてみる
・友達との違いに気づいたとき、「おうちによってルールが違うんだよ」と理由を添える
この中から1つだけでも、新生活のスタートと一緒に始めてみてください。
「ちゃんとしなきゃ」より、「一緒に育っていこう」。
その姿勢こそが、新一年生にとっていちばん安心できるお金教育です。
