勉強のご褒美にお金をあげる前に、考えてほしいこと
「テストでいい点取ったらおこづかいアップね」
「このドリル終わったら100円あげるよ」
こんな声かけ、一度は考えたことがあるママも多いのではないでしょうか。
がんばってほしい。やる気を出してほしい。 その気持ちは、とても自然です。
でも同時に、こんな不安もありますよね。
「お金で釣るみたいで、いいのかな」
「お金がないと動かない子になったらどうしよう」
「一度あげ始めたら、やめられなくなりそう」
そんなモヤモヤを感じる人は少なくありません。
この記事では、 ご褒美としてお金を使うことのメリット・注意点を整理しながら、 子どものやる気と金銭感覚、どちらも大切にする考え方をまとめます。
ご褒美=悪、ではありません
誤解されやすいのですが、ご褒美そのものが悪いわけではありません。
心理学の研究でも、ご褒美が子どものモチベーションを高める効果があると分かっています。
特に、新しいことに挑戦するときや、続けるのが大変な時期、がんばりを認めてほしいタイミング。
こんな場面では、 「がんばったね」とねぎらわれること自体が、 前向きなエネルギーになることもあります。
だから、「ご褒美=全部ダメ」と考える必要はありません。
ただし「お金」を使うときは注意が必要
問題になりやすいのは、ご褒美がお金だけになってしまうことです。
「いい点を取ったら○円」 「できたらお金がもらえる」
これが続くと、子どもの中で、「がんばる理由=お金」「もらえないならやらない」という考え方が育ちやすくなります。
すると、本来は「自分の成長のため」だったはずの勉強が、お金をもらうための手段に変わってしまうことも。
そうなると、子どもの本来の興味ややる気を弱めてしまう可能性があります。
「成長」と「ありがとう」は、分けて考えたい
私が大切にしているのは、こんな考え方です。
『お金は「ありがとう」と交換するもの』
たとえば、お手伝いで家族が助かったとき、「ありがとう」という感謝の気持ちと一緒に、お小遣いが渡される。 これは自然ですよね。
でもこの視点で見ると、「勉強する」「できるようになる」「努力する」といったことは、自分のための成長です。直接お金と結びつける必要はありません。
一方で、人の役に立った、サービスを提供した、感謝されたといった場面は、お金とつながりやすい。
だから私は、成長そのものは、できるだけお金の対価にしすぎないでいたいなと思っています。
それでも「ご褒美」を使いたいときは?
「とはいえ、何か励みになるものは用意したい」 そんなときもありますよね。
そんな場合は、お金以外のご褒美がおすすめです。
たとえば、一緒に好きなことをする時間、特別なお出かけ、「よくがんばったね」という言葉、好きな夕飯を決められる権利など。
こうしたご褒美は、「結果」より「過程」を認めやすく、お金への依存も生みにくい。特別ながんばりをねぎらうなら、お金でなくても十分です。
息子(6歳)の勉強のごほうびはシールにしました。意外と嬉しそうだったし、カレンダーに貼っていくとがんばりの記録が見えてよかったですよ。
ご褒美を使うときの目安
もし使うなら、こんなことを意識してみてください。
頻度は控えめに。毎日・毎週だと「当たり前」になってしまいます。
そして、結果だけでなく努力そのものを認めること。
さらに、「これができたらご褒美ね」と事前に伝えておくことも大切です。
あいまいな約束や後出しのご褒美は、かえって不信感を生むので注意が必要です。
お金を使うなら「目的」をはっきりさせる
どうしてもお金を使うなら、こんな問いを一度挟んでみてください。
これは何を伝えたいご褒美なのか。がんばった事実を認めたいのか、それとも結果を操作したいのか。
「がんばりを認めたい」なら、言葉や時間の方が向いていることも多い。
「お金の管理を学ばせたい」なら、お手伝いや役割と結びつけた方が自然な場合もあります。
ご褒美よりも、長く続く仕組みとして考えたい方は【おこづかいの渡し方】の記事も参考にしてみてください。
「お金でやる気を引き出そう」という考え方は、長期的にはあまりうまくいきません。
短期的には効果があっても、結局「お金がもらえないならやらない」という姿勢が定着してしまうリスクがあります。
まとめ|ご褒美は”使い方”で意味が変わる
ご褒美は、悪ではありません。 でも、使い方次第で、子どもに伝わるメッセージは大きく変わります。
お金は感謝と交換するもの。成長そのものは自分のため。がんばりは、言葉や体験でも認められる。
この軸を忘れなければ、ご褒美に振り回されることはありません。
「どう育ってほしいか」 そこに立ち返りながら、その家庭なりのバランスを見つけていけたら十分です。

