子どもとお金

子どもに「お金ない」って言うのはNG?

トップ画像。つい子どもに言ってない?「お金ない」って言う前に知っておきたいこと3つ

子どもに「お金ない」と言ってしまった…伝え方と対応を年齢別に解説【お金教育】

子どもに「お金ない」と言ってしまって、あとから不安になったことはありませんか。
大丈夫です。その一言だけで、子どもの将来が決まることはありません。

スーパーやおもちゃ売り場で、子どもから突然…

ママ!お願いこれ買って!!

お金ないからダメ!

今日は無理だよ!

こんな場面、ありますよね。

つい、そう言ってしまったあとで、
子どもに『お金ない』って言うのはよくなかったのかな
子どもが『お金ない』と言われて、心に何か残っていないかな
そんな不安でモヤモヤしたことはありませんか。

そのモヤモヤの正体は、「ちゃんと伝えられなかったかも」という気持ちかもしれません。

きっと「買えなかったこと」より「伝え方」が気になっているのではないでしょうか。

モヤモヤしてしまうのは、あなたがダメな親だからではありません。ちゃんと子どものことを考えている証拠です。

子どもが何かを欲しがる瞬間は、実は「叱らなくても」「否定しなくても」お金の感覚を育てられるタイミングでもあります。

日常の中で少しずつお金の感覚を育てていく関わり方については、【0歳からのお金教育|日常でできる関わり方】の記事でも詳しくまとめています。

そして先にお伝えすると、「お金ない」と言ってしまったからといって、子どもの将来が台無しになるわけではありません。

大切なのは、そのあとをどうつなぐか。

この記事では、子どもに「お金ない」と言ってしまったあと、どう関わればいいのか?その考え方を、具体的にお伝えします。

① まず「欲しい気持ち」をそのまま受け止める

ここでは、思わず否定してしまいそうな場面でそのまま使える受け止めフレーズを紹介します。

子どもが欲しがるのは、わがままではありません。

「好き」「気になる」「やってみたい」——
自分の気持ちを外に出せるようになった、成長の証です。

「お金ない」と言う前に、あるいは言ってしまったあとでも、最初に立ち返りたいのは「判断」ではなく「共感」です。

実は、子どもが「買って!」と気持ちをぶつけてくる場面は、お金の感覚を育てるチャンスでもあります。


具体的な関わり方は【子どもが「買って!」と駄々をこねるのはマネー教育のチャンス】で詳しくまとめています。

こんな声かけから始めてみてください

まず使える声かけフレーズ
  • 「それ、かっこいいね。欲しくなるよね」
  • 「面白そうだね。どんなところが気に入ったの?」
  • 「〇〇ちゃんらしい選び方だね」
  • 「可愛い色だね。教えてくれてありがとう」

いきなり「ダメ」「買えない」と言われなかった経験は、子どもに「気持ちを言っていいんだ」という安心感を残します。

この安心感が、自己肯定感の土台となります。

② 「お金がない」ではなく「どう使うか」を一緒に考える

「お金がない」を不安にしない説明に変える考え方を、年齢別にまとめました。とっさの場面で迷ったら、ここに戻ってきてください。

大人が言う「お金がない」は、多くの場合「今はここに使わないと決めている」という意味です。

でも子どもにとって「お金ない」は、
うちはいつも足りない」「自分のせいで困らせた」
そんなふうに受け取られてしまうこともあります。

だからこそ、「お金ない」という言葉の代わりに、考え方を伝えることが大切です。

【3〜5歳】今の行動がわかれば十分

  • 「今日は食べ物を買う日なんだ」
  • 「今日はおもちゃは買わない日だよ」

理由はシンプルでOK。説明しすぎなくて大丈夫です。

「お金ない」ではなく「今日は何の日か」を伝えるだけで、十分お金教育になります。

【6〜12歳】選択と優先順位を伝える

  • 「今月のおもちゃの予算はここまでなんだ」
  • 「これを買うと、来週の〇〇はできなくなるね。どうする?」
  • 「このおもちゃと図鑑、どっちが欲しい?」

一緒に考える経験が、「お金は考えて使えるもの」という感覚を育てます。

この時期は、「考える経験」を日常的に積み重ねることが大切です。
お小遣いを通してお金の使い方を学ぶ方法については、【おこづかいはいつから?始めどきの見極め方】で詳しく書いています。

【中学生以降】考え方を共有する

  • 「うちは将来のために、○○を大事にしてる」
  • 「全部はできないから、優先順位を決めてるんだ」
  • 「毎月、家族で楽しく過ごすためのお金を計画的に使ってるよ」

不安を背負わせる必要はありません。
家計の細かい数字や大人の心配事まで伝える必要はなく、「どう考えて、どう選んでいるか」という姿勢を共有するだけで十分です。
親が考えて決めていることが伝われば、子どもは安心して話を聞けます。

家庭の価値観を伝える

お金の使い方は、家庭によって様々です。

  • 「高いものを買うより、家族で旅行に行くことを大事にしてる」
  • 「将来、君が本当にやりたいことを応援できるように貯めているよ」
  • 「困ったときに慌てないために、お金を備えているよ」

ご自身のお金の考え方に、誇りをもって伝えましょう。

繰り返し伝えていくことで、子ども自身が他人と比較せず、自分の物差しで必要かどうかを考えられるようになります。

③ 「買えない」で終わらせず、次の一手を一緒に考える

その場を終わらせず、次につながる選択肢の出し方を紹介します。

買うことを断ること自体が悪いわけではありません。

「お金ない」と言ってしまったことより、そこで会話や思考が止まってしまうことのほうが、もったいないのです。

次の選択肢を一緒に考える

  • 「誕生日まで待つ?それともお小遣いを貯める?」
  • 「図書館で借りられるか調べてみようか」
  • 「似たようなもの、家にある材料で一緒に作ってみない?」
  • 「今日は公園で遊んで、来週の楽しみにとっておこう」

「どうする?」と聞くだけで、子どもは「決めてもらう側」から「考える側」になります。

節約を楽しい挑戦に

  • 「お金をかけずに楽しめることって何があるかな?」
  • 「今月みんなで工夫できたら、その分で何か特別なことしようね」
  • 「外食できないけど、一緒におうちでクッキングしてみるのはどう?」

これは立派なお金教育です。

具体例|こんなふうに応えてみる

スーパーでお菓子をねだられたら(幼児)

子ども「このお菓子買って!」

「美味しそうだね。キラキラしてて可愛いね」

「今日はお菓子の日じゃないから買わないよ。次のお菓子の日の楽しみにしておこうね」

「おうちに〇〇のお菓子があるから、帰ったら一緒に食べようか」

友達が持ってるゲームが欲しいと言われたら(小学生)

子ども「みんな持ってるゲーム、僕も欲しい!」

「友達と同じもの持ちたくなるよね。そのゲーム面白いんだね」

「このゲーム〇〇円だね。お小遣いだと何ヶ月分かな?」

「本当に欲しいなら、お小遣いを貯める計画立ててみる?誕生日のプレゼントにするっていう手もあるけど、どうする?」

【体験談】「お金ない」と言われて育った私だから伝えたいこと

私自身、子どもの頃「うちは貧乏だからお金ないよ」と言われて育ちました。

塾や通信教育をやりたいと思っても、「お金ないから」「必要ないよ」。

だんだん、親に何かを頼むこと自体を諦めるようになりました。

進路を考えたときも、
「親にお金の苦労をかけたくない」
それが大きな判断材料でした。

親を責めたいわけではありません。
精一杯育ててくれたことは、今でも感謝しています。

だからこそ今、私は自分の子に同じ言葉をそのまま使わないようにしています。

「お金がない」ではなく、「どう使うかを一緒に考える」。

それだけで、子どもが未来を遠慮しなくて済むかもしれないからです。

まとめ|「買えない」は失敗じゃない

改めて、3つの視点を振り返ります。

視点① 欲しがる気持ちを受け止める
視点② 家の考え方を、年齢に合わせて伝える
視点③ 次の選択肢を一緒に考える

完璧じゃなくて大丈夫です。

「お金ないって言っちゃったな」と思う日があっても、「次はどう伝えようかな」と考えられたなら、もう十分お金教育は始まっています。

子どもが自分の物差しで考え、賢くお金と付き合える大人になれるように。

今日から一緒に「上手なお金とのつきあい方」を深めていきましょう。