子どもに「お金ない」と言ってしまった…伝え方と対応を年齢別に解説【お金教育】
子どもに「お金ない」と言ってしまって、あとから不安になったことはありませんか。
大丈夫です。その一言だけで、子どもの将来が決まることはありません。
スーパーやおもちゃ売り場で、子どもから突然…
ママ!お願いこれ買って!!
お金ないからダメ!
今日は無理だよ!
こんな場面、ありますよね。
つい、そう言ってしまったあとで、
「子どもに『お金ない』って言うのはよくなかったのかな」
「子どもが『お金ない』と言われて、心に何か残っていないかな」
そんな不安でモヤモヤしたことはありませんか。
そのモヤモヤの正体は、「ちゃんと伝えられなかったかも」という気持ちかもしれません。
きっと「買えなかったこと」より「伝え方」が気になっているのではないでしょうか。
モヤモヤしてしまうのは、あなたがダメな親だからではありません。ちゃんと子どものことを考えている証拠です。
子どもが何かを欲しがる瞬間は、実は「叱らなくても」「否定しなくても」お金の感覚を育てられるタイミングでもあります。
日常の中で少しずつお金の感覚を育てていく関わり方については、【0歳からのお金教育|日常でできる関わり方】の記事でも詳しくまとめています。
そして先にお伝えすると、「お金ない」と言ってしまったからといって、子どもの将来が台無しになるわけではありません。
大切なのは、そのあとをどうつなぐか。
この記事では、子どもに「お金ない」と言ってしまったあと、どう関わればいいのか?その考え方を、具体的にお伝えします。
① まず「欲しい気持ち」をそのまま受け止める
ここでは、思わず否定してしまいそうな場面でそのまま使える受け止めフレーズを紹介します。
子どもが欲しがるのは、わがままではありません。
「好き」「気になる」「やってみたい」——
自分の気持ちを外に出せるようになった、成長の証です。
「お金ない」と言う前に、あるいは言ってしまったあとでも、最初に立ち返りたいのは「判断」ではなく「共感」です。
実は、子どもが「買って!」と気持ちをぶつけてくる場面は、お金の感覚を育てるチャンスでもあります。
具体的な関わり方は【子どもが「買って!」と駄々をこねるのはマネー教育のチャンス】で詳しくまとめています。
こんな声かけから始めてみてください
- 「それ、かっこいいね。欲しくなるよね」
- 「面白そうだね。どんなところが気に入ったの?」
- 「〇〇ちゃんらしい選び方だね」
- 「可愛い色だね。教えてくれてありがとう」
いきなり「ダメ」「買えない」と言われなかった経験は、子どもに「気持ちを言っていいんだ」という安心感を残します。
この安心感が、自己肯定感の土台となります。
② 「お金がない」ではなく「どう使うか」を一緒に考える
「お金がない」を不安にしない説明に変える考え方を、年齢別にまとめました。とっさの場面で迷ったら、ここに戻ってきてください。
大人が言う「お金がない」は、多くの場合「今はここに使わないと決めている」という意味です。
でも子どもにとって「お金ない」は、
「うちはいつも足りない」「自分のせいで困らせた」
そんなふうに受け取られてしまうこともあります。
だからこそ、「お金ない」という言葉の代わりに、考え方を伝えることが大切です。
【3〜5歳】今の行動がわかれば十分
理由はシンプルでOK。説明しすぎなくて大丈夫です。
「お金ない」ではなく「今日は何の日か」を伝えるだけで、十分お金教育になります。
【6〜12歳】選択と優先順位を伝える
一緒に考える経験が、「お金は考えて使えるもの」という感覚を育てます。
この時期は、「考える経験」を日常的に積み重ねることが大切です。
お小遣いを通してお金の使い方を学ぶ方法については、【おこづかいはいつから?始めどきの見極め方】で詳しく書いています。
【中学生以降】考え方を共有する
不安を背負わせる必要はありません。
家計の細かい数字や大人の心配事まで伝える必要はなく、「どう考えて、どう選んでいるか」という姿勢を共有するだけで十分です。
親が考えて決めていることが伝われば、子どもは安心して話を聞けます。
家庭の価値観を伝える
お金の使い方は、家庭によって様々です。
- 「高いものを買うより、家族で旅行に行くことを大事にしてる」
- 「将来、君が本当にやりたいことを応援できるように貯めているよ」
- 「困ったときに慌てないために、お金を備えているよ」
ご自身のお金の考え方に、誇りをもって伝えましょう。
繰り返し伝えていくことで、子ども自身が他人と比較せず、自分の物差しで必要かどうかを考えられるようになります。
③ 「買えない」で終わらせず、次の一手を一緒に考える
その場を終わらせず、次につながる選択肢の出し方を紹介します。
買うことを断ること自体が悪いわけではありません。
「お金ない」と言ってしまったことより、そこで会話や思考が止まってしまうことのほうが、もったいないのです。
次の選択肢を一緒に考える
- 「誕生日まで待つ?それともお小遣いを貯める?」
- 「図書館で借りられるか調べてみようか」
- 「似たようなもの、家にある材料で一緒に作ってみない?」
- 「今日は公園で遊んで、来週の楽しみにとっておこう」
「どうする?」と聞くだけで、子どもは「決めてもらう側」から「考える側」になります。
節約を楽しい挑戦に
- 「お金をかけずに楽しめることって何があるかな?」
- 「今月みんなで工夫できたら、その分で何か特別なことしようね」
- 「外食できないけど、一緒におうちでクッキングしてみるのはどう?」
これは立派なお金教育です。
具体例|こんなふうに応えてみる
スーパーでお菓子をねだられたら(幼児)
子ども「このお菓子買って!」
親「美味しそうだね。キラキラしてて可愛いね」
親「今日はお菓子の日じゃないから買わないよ。次のお菓子の日の楽しみにしておこうね」
親「おうちに〇〇のお菓子があるから、帰ったら一緒に食べようか」
友達が持ってるゲームが欲しいと言われたら(小学生)
子ども「みんな持ってるゲーム、僕も欲しい!」
親「友達と同じもの持ちたくなるよね。そのゲーム面白いんだね」
親「このゲーム〇〇円だね。お小遣いだと何ヶ月分かな?」
親「本当に欲しいなら、お小遣いを貯める計画立ててみる?誕生日のプレゼントにするっていう手もあるけど、どうする?」
【体験談】「お金ない」と言われて育った私だから伝えたいこと
私自身、子どもの頃「うちは貧乏だからお金ないよ」と言われて育ちました。
塾や通信教育をやりたいと思っても、「お金ないから」「必要ないよ」。
だんだん、親に何かを頼むこと自体を諦めるようになりました。
進路を考えたときも、
「親にお金の苦労をかけたくない」
それが大きな判断材料でした。
親を責めたいわけではありません。
精一杯育ててくれたことは、今でも感謝しています。
だからこそ今、私は自分の子に同じ言葉をそのまま使わないようにしています。
「お金がない」ではなく、「どう使うかを一緒に考える」。
それだけで、子どもが未来を遠慮しなくて済むかもしれないからです。
まとめ|「買えない」は失敗じゃない
改めて、3つの視点を振り返ります。
視点① 欲しがる気持ちを受け止める
視点② 家の考え方を、年齢に合わせて伝える
視点③ 次の選択肢を一緒に考える
完璧じゃなくて大丈夫です。
「お金ないって言っちゃったな」と思う日があっても、「次はどう伝えようかな」と考えられたなら、もう十分お金教育は始まっています。
子どもが自分の物差しで考え、賢くお金と付き合える大人になれるように。
今日から一緒に「上手なお金とのつきあい方」を深めていきましょう。


