子どもとお金

子どもとの買い物が、少しだけ楽になるかもしれない話

トップ画像。子どもを買い物に連れて行きたくないママへ。「買って!」に振り回されない、買い物で育つお金感覚

子どもが「買って!」と駄々をこねるのはマネー教育のチャンス

実は…買い物に行くたびに『買って!』が始まるから、できるだけ子どもは連れて行かないようにしてるんです…

そう感じているママは、実はとても多いんです。

一人でサッと買い物できたら楽。でもそのために、預け先を探したり、時間を調整したりするのも大変。かといって、やっと作れた一人時間をスーパーの買い物で終わらせるのも、正直もったいないと感じることもありますよね。

私自身も、「今日は連れて行かないでおこう」と思ったことが何度もありました。 本当は気兼ねなく一緒に行けたらいいのに、と思いつつ…

でも実は、子どもが「買って!」と駄々をこねる場面は困る瞬間であると同時に、叱らず・否定せずに関われたときには【お金の感覚を育てるチャンス】にもなります。

この記事では、なぜ子どもは駄々をこねるのか、叱らずにできる声かけ例、買わないときに避けたいNG対応、そして買い物が少しずつ楽になる考え方を、お金教育の視点からまとめました。

読み終えたときに、「明日は子どもを連れて行ってみようかな」「いつか一緒に行けるようになったらいいな」そう感じられる関わり方を、ここで一緒に整理していきます。

なぜ子どもは「買って!」と駄々をこねるの?|原因と発達の視点

まず知っておいてほしいのは、子どもが駄々をこねるのは「わがまま」だからではない、ということです。

子どもにとっての買い物は、欲しいものが目に入る、それを我慢する理由がまだわからない、感情をうまく言葉にできない、という、とても難しい場面。

「欲しい」という気持ちが一気にあふれて、それをどう処理していいかわからず、結果として泣く・怒る・駄々をこねる、という形になります。

これはわがままではなく、感情のコントロールを学んでいる途中だから起こる行動です。

だから「また始まった…」と責める必要はありません。

年齢によって違う「対応のポイント」

年齢によって、同じ「買って!」でも関わり方は少し変わってきます。

2〜3歳の場合は、言葉で説明してもまだ理解が追いつかず、感情が爆発しやすい時期です。床に座り込んだり、大声で泣いたりすることも。この年齢では「気持ちを受け止める」ことが特に大切になります。

4〜5歳になると、言葉での説明が少しずつ通じるようになります。「今日は買わない日」という約束を事前に伝えておくと、守れる日も増えてきます。ただし、まだ気分によって感情がコントロールできないことも多い時期です。

6歳以降は、予算の概念や「選ぶ」という行為を理解し始めます。「300円以内で選んでいいよ」と伝えると、自分で考えて選べるようになってきます。

どの年齢でも共通するのは、この場面が【感情】と【お金】を一緒に学べるタイミングだということです。

この「感情を言葉にする関わり」は、実は0歳から少しずつ積み重ねていくことができます。👉0歳からのマネー教育|声かけで育つ金銭感覚

駄々をこねる場面は「お金教育のチャンス」

「買ってもらえなかった=かわいそう」ではありません。

むしろ、欲しい気持ちがあること、でも全部は買えないこと、お金には限りがあること、を実体験として学べる貴重な機会です。

「欲しい」という感情が湧いたときに、それを無視するのでもなく、すぐに叶えるのでもなく、「どうするか考える」という経験ができる。これがお金教育の第一歩になります。

子どもが欲しがる場面では、「買えない理由」より「どう伝えるか」が大切になります。
実際にママからよく聞く「お金ない」と言ってしまったときの考え方は、【子どもに「お金ない」と言ってしまった…伝え方と対応を年齢別に解説】で詳しくまとめています。

大切なのは、叱らない・否定しない・感情を置き去りにしないこと。 次から、具体的な声かけ例を紹介します。

叱らずにできる声かけ例|買って!と駄々をこねるときのマネー教育

① まずは気持ちを受け止める

「それ欲しかったんだね」 「見たら欲しくなったよね」

ここで「ダメでしょ!」「我慢しなさい!」と言われると、子どもは「気持ちをわかってもらえなかった」と感じてしまいます。

欲しい気持ち自体は、否定しなくて大丈夫です。

② 買えない理由はシンプルに伝える

「今日はこれを買うお金は持ってきてないよ」 「今日は必要なものだけ買う日なんだ」

長い説明は不要です。理屈よりも、落ち着いたトーンが大切。

③ 予算の考え方を伝える(マネー教育)

少し余裕があれば、こんな声かけもおすすめです。

「今日はおやつは○円までって決めてるよ」 「全部欲しいけど、お金には限りがあるんだ」

予算=制限、ではなく考えて選ぶものとして伝えるのがポイントです。

特に4歳以降のお子さんには、「これを買うと、あっちは買えなくなるよ。どっちがいい?」と選択肢を与えると、自分で考える練習になります。

こうした「選ばせる経験」は、将来おこづかいを渡すときの土台にもなります。👉おこづかいはいつからが正解?|4歳の体験談

買い物前にできる大事な準備

駄々を減らすために、実はとても効果的なのが買い物前の約束です。

今日はお菓子・おもちゃは買わない、買うものは決めたものだけ、これを事前に伝えておきます。

そして、もし約束が守れず大泣きになった場合は、その日の買い物はあきらめて帰ることも一つの選択です。

正直、ここが一番ハードです。

買い物を中断して帰るときの具体的な流れ|泣いてもルールを変えないために

実際に買い物をあきらめるときは、こんな流れが有効です。

  1. 「約束を守れなかったから、今日は帰るね」と落ち着いて伝える
  2. カートに入れていた商品は、可能であれば店員さんに「すみません、戻してください」と伝えます(子どもにも“今日は買わない日なんだ”と伝わるように)
  3. 静かな場所(車の中や外のベンチなど)で落ち着くまで待つ
  4. 落ち着いたら「今日は帰ろうね。また一緒に行こうね」と前向きな言葉で終わる

大変ですが、一度でも「泣けば買ってもらえる」と学習すると、駄々は長引きます。

逆に、「泣いてもルールは変わらない」と一貫すると、少しずつ落ち着いていくことが多いです。

兄弟がいる場合の注意点

上の子と下の子で対応を変えるのは難しいものです。基本的には「今日はみんな買わない日」と統一するのがおすすめ。

ただし、上の子が約束を守れたのに買い物を中断する場合は、
あとでこんなふうに声をかけます。

「今日は約束ちゃんと守れてたね。それなのに帰ることになって、嫌だったよね。また落ち着いた日に一緒に行こうか」

などと伝えると、上の子の中に「損をした気持ち」が残りにくくなります。

買わないときに避けたいNG対応|駄々を助長しないために

❌ 感情を否定する

「そんなのいらないでしょ」 「どうせすぐ飽きるくせに」

→ 欲しい気持ちそのものを否定されると、気持ちを伝えることをやめてしまいます。

❌ 理由を伝えずに頭ごなしに否定する

「ダメなものはダメ!」

→ 理由がわからないと、子どもは納得できません。欲しいと思うのは悪いことだと誤解してしまうのを避けるため、「今日は予算がない」「約束だったね」など、短くてもいいので理由を添えましょう。

❌ 周りの目を理由に買ってしまう

「静かにしてほしいから…」 「今日は特別ね」

→ 子どもは「泣けば通る」と学習します。その結果、困ったときや思い通りにいかないときに、まず泣く選択をするようになります。
だから、感情が落ち着いてから「どうしたかった?」と話す時間をつくることが、次の行動を変えていきます。

❌ 親の感情をぶつける

「いい加減にして!」

→ 「買い物(お金)=いやなこと・怖いもの」というイメージがついてしまう可能性が。親も余裕がなくなるときはあります。そんな日は無理に教育しなくて大丈夫。まずは安全に帰ることを優先してOKです。

買い物は「訓練」|子どもとの買い物がうまくいかなくて当たり前な理由

子どもと買い物を楽しめるようになるまでには、時間がかかります。

最初は泣く、床に座り込む、親が疲れ果てる、そんな日もあると思います。

それでも、ルールを伝える、一貫した対応をする、気持ちは受け止める。 これを続けていくと、少しずつ「買い物=学びの場」に変わっていきます。

3回に1回うまくいけば上出来です。 10回のうち7回は大変でも、残りの3回で「あれ、今日は楽だったかも」と感じられたら、それは確実に前進しています。

まとめ|いつか一緒に買い物を楽しめる日へ

子どもが「買って!」と言うのは、感情とお金、その両方を学んでいる途中だから。親を困らせたくてやっているわけではありません。

今日うまくいかなくても大丈夫。 連れて行けない日があっても、避けたくなる日があっても、それで失敗ではありません。

それでも、余裕のある日に一度だけ一緒に行ってみる。 泣かれて帰ることになっても、「今日はここまで」と区切る。 そんな積み重ねの先に、少しずつ買い物が「しんどい時間」から「楽しい時間」に変わっていきます。

次に一緒に買い物へ行くときは、「今日は○○は買わない日だよ」と伝えてから行ってみてくださいね。