「0歳からお金の教育?」と聞くと、驚く方も多いかもしれません。
でも実は、赤ちゃんの頃から始められるお金の教育があるんです。
もちろん、0歳の赤ちゃんに「これは100円だよ」と教えても理解はできません。でも、お金や数、選ぶといったことに触れる環境を作ること自体が、広い意味でのお金教育になります。
この記事では、我が家で実践してきた「0歳からのお金教育」についてお伝えします。
「お金の教育」は、0歳から始められる
お金の教育というと、「おこづかい帳をつける」「貯金をする」といった具体的な行動を思い浮かべますよね。
でも実は、もっと広い意味で考えることができます。
広い意味でのお金の教育に含まれるもの:
- ・数の考え方(多い・少ない、1個・2個)
- ・価値の理解(高い・安い、大切・そうでもない)
- ・選ぶ力(AとBどっちがいい?)
- ・原因と結果の理解(お金を払うと物がもらえる)
- ・言葉の積み重ね(「買う」「高い」「安い」など)
これらすべてが、将来的な金銭感覚につながっていきます。
だからこそ、「お金そのもの」を理解する前の0歳からでも、日常の声かけを通じてお金の教育の土台を作ることができるのです。
【実体験】赤ちゃんの頃から始めた買い物での声かけ

我が家では、子どもが赤ちゃんの頃から買い物に連れて行くたびに、意識的に話しかけていました。
0〜1歳の頃の声かけ例
スーパーで:
- 「これはりんご、1個150円だって」
- 「バナナは3本で200円。先週より安いね」
- 「今日はこっちの牛乳にするよ」
- 「カレーに入れるお野菜を買うよ。にんじん、たまねぎ…」
レジで:
- 「お金を払うよ。ピッてするね」
- 「1000円出して、お釣りもらったよ」
赤ちゃんはまだ言葉の意味を理解していません。でも、親が物を選ぶ様子、値札を見る仕草、レジでお金を払う行為を何度も見ています。
これは「お金の勉強」ではなく、日常の中での自然な言葉のシャワーです。特別なことは何もしていません。
1〜2歳になると変化が
1歳半を過ぎた頃から、少しずつ反応が出てきました。
- ・「りんご」「バナナ」など、物の名前を指差す
- ・レジの「ピッ」という音に反応する
- ・買い物かごに入れるのを手伝いたがる
この時期になると、「どっちがいい?」と2つの選択肢を見せると、どちらかを指差すようになります。これも立派な「選ぶ練習」です。
2歳以降:お金の概念が芽生える
2歳を過ぎると、「お金を払うと物がもらえる」という流れを理解し始めます。
2歳児との会話例: 「これ買う?」 「うん!」 「じゃあお金払おうね。ピッてしてもらおう」 「ピッ!」 「はい、買えたよ。ありがとうって言おうね」
まだ「100円」「高い」「安い」といった具体的な概念は理解できませんが、お金という道具を使って物を手に入れるという基本的な仕組みは感じ取っています。
なぜ0歳からの声かけが大切なの?脳科学の視点から
実は、3歳までに脳の約80%が完成すると言われています。この時期の赤ちゃんの脳は、スポンジのようにあらゆることを吸収していきます。
特に大切なのが、声かけによって脳の中の神経がどんどんつながっていくということ。
赤ちゃんに話しかけると、脳の中で神経同士が結びついて、学ぶための回路が作られていきます。「これは100円」「高いね」「安いね」といった言葉も、脳にとっては大切な栄養なんです。
つまり、0歳からの買い物での声かけは…
- ・言葉を理解する力の土台を作る
- ・数を認識する脳の働きを育てる
- ・「こうしたら、こうなる」という理解を深める
という、将来の学ぶ力全般の基礎を育てることにつながります。
お金の教育に限らず、この時期のたくさんの声かけは、子どもの脳の成長にとってとても大切なのです。
0歳からの声かけがもたらす3つの効果
1. 言葉の蓄積
「高い」「安い」「買う」「払う」「お釣り」といった言葉に0歳から触れることで、2〜3歳で本格的にお金の概念を教えるときに、すでに言葉の土台ができています。
2. 数の感覚
「1個、2個」「多い、少ない」といった数の考え方は、お金を扱う上での基礎になります。買い物での声かけは、自然な数の学習にもなります。
数に関する脳の働きは、幼児期の繰り返しの経験で強くなっていきます。
3. お金の使い方を学ぶ
親が値札を見て比較する、必要なものを選ぶ、レジで支払うという一連の行動を繰り返し見ることで、子どもはお金の使い方のお手本を無意識に学んでいきます。
脳は見て学ぶことを通じて、行動パターンを記憶していきます。
専門家も認める「0歳からのお金教育」
お金教育の専門家の中にも、「0歳からお金の教育はできる」と考える人が増えています。
これは決して早期教育を煽るものではなく、広い意味での知育や言葉の発達の一つとして、お金に関することにも自然に触れさせるという考え方です。
もちろん、これは捉え方の問題です。
- 狭い意味でのお金教育:お金の考え方を理解し、実際に使う経験をする(2〜3歳以降)
- 広い意味でのお金教育:数、言葉、選択、原因と結果など、お金につながる基礎を育てる(0歳から可能)
どちらが正しいというわけではなく、親が無理なくできる範囲で始めればいいと思います。
0歳からできる具体的なアクション
特別なことは必要ありません。普段の生活にちょっとした工夫を加えるだけです。
買い物で
- 値段を声に出す:「これは300円だって」
- 数を意識させる:「りんご2個買うよ」
- 選択肢を見せる:「赤いのと青いの、どっちがいい?」
- 支払いを見せる:レジでお金やカードを出す様子を隠さない
家で
- お金を触らせる:(誤飲に注意しながら)硬貨を触る体験
- お買い物ごっこ: おもちゃのお金で遊ぶ
- 絵本で学ぶ:お金が出てくる絵本を読む
外出先で
- 自動販売機を見せる:お金を入れると飲み物が出てくる仕組み
- レストランで:「ごちそうさま。お金払って帰ろうね」
これらすべてが、お金という考え方に自然に触れるチャンスになります。
焦らなくていい、でもできることはある
「0歳から始めないと遅れる」というわけでは決してありません。
2歳から始めても、4歳から始めても、小学生から始めても、それぞれに一番いいタイミングがあります。
ただ、もし今0〜2歳のお子さんがいて、買い物に一緒に行くチャンスがあるなら、少し意識して声をかけてみるだけで、将来のお金の教育がスムーズになる可能性があります。
「教えなきゃ」と構える必要はありません。普段の会話に、お金や数に関する言葉を自然に混ぜるだけで十分です。
0歳から始めた結果~我が家の場合
我が家では0歳から買い物での声かけを続け、4歳でおこづかい制度を始めました。
振り返ってみると、おこづかいを始めた時に「お金で物を買う」という基本的な概念をすでに理解していたので、スムーズに始められました。
もちろん、0歳から始めたから完璧というわけではありません。6歳になった今でも、もらったお小遣いをすぐに全部使ってしまうこともあります。
それでも、「お金は大切なもの」「使えばなくなる」「欲しいものを買うには足りないこともある」といった基本的な感覚は、少しずつ育っていると感じます。
まとめ|0歳からの声かけは、将来への小さな種まき
0歳からのお金教育は、決して「英才教育」ではありません。
日常の買い物で、少し意識して声をかけるだけ。それが、将来の金銭感覚につながる小さな種まきになります。
- ・お金の教育は広く捉えれば0歳から始められる
- ・赤ちゃんへの声かけが、言葉・数・選ぶ力の土台を作る
- ・焦らなくていいが、できることはある
- ・「教える」のではなく「触れさせる」のが0歳期の役割
今日の買い物から、ちょっとだけ試してみませんか?
「これはバナナ、3本で200円だって」と声に出すだけでも、小さな一歩が始まります。
